だから愛だけで生きていく

「あっ……く、ぅ……っ」

瑠夏の表情が暗く、溜息まで吐いている様子が気になりどうしたのかと問いかけた。俺の言葉に最初は心配するなと濁していたが、しつこく数度問いかけてみると苦笑気味に瑠夏は口を開き「嫌な夢を見た」と零す。どんな夢なのかと続けて問えば、答える代わりにその大柄な身体で甘えるように抱きついてきた。よっぽど嫌な夢だったのだろうか、悪夢は人に話した方がいいという話も聞くが、口に出したくない程ならば無理に聞き出す事もないだろう。
せめて気持ちが和らぐようにと、やわらかい金の髪を撫でつければ俺の胸へ擦り寄るようにその身を預けてくる、甘えられる事にも甘える事にも慣れてはいないが……相手が瑠夏ならばどちらも悪い気はしない。
そう、気を許したのが間違いだった。

「ん……っ、は……お、い……あんまり、見るな」
「見せてくれるんだろう?ほら、足を閉じちゃ駄目だ」
「……っ、瑠夏……」
「……物欲しそうに見ないでくれよ、我慢出来なくなってしまう」

俺の太股に手を添えぐいと開かせながら、位置を上げ付け根を指先でなぞってくる。身体はその刺激に小さく揺れ、手の中に握り込んでいたものもびく、と跳ねた。羞恥で顔へどんどん熱が上がってくる、本当に、迂闊な事を言ってしまった後悔しか湧いてこない。
何かして欲しい事はないかと、気を紛らわせる事にでも付き合えればと思って口にした。瑠夏にそんな事を言えば何を要求されるか、俺はそろそろ学習してもいいはずなのに。

「……我慢、しなければいいだろう」
「こーら、わざと誘ってるだろ……駄目だよ、キミが一人でするのを見せてくれるって言ったんだから」

言っていない、というか、その要求をしてきたのはアンタだと、わざわざ反論するのも馬鹿らしい。太股を掌で撫で回してくる瑠夏はその口元に少し意地の悪そうな笑みを浮かべ、俺の下腹部を眺めている。アンタは変態か、と悪態を吐けば「キミ限定でね」とその不名誉であろう蔑称すら受け入れられてしまう。
そんなところで限定されても全くもって嬉しくない。

「ほら、手が止まってる……そんなに先を濡らして、苦しそうじゃないか」
「んっ、耳、止めろ……っ」

瑠夏は身を寄せてくると俺の耳を弱く食みながら、熱い息を吐きかけるようにして行為の先を促してくる。ぴちゃりとわざと音を響かせるように舌を這わされると、ぬるりとした感覚に頭が甘く痺れていくようだ。

「あっ……瑠夏、も、いいだろ、う……っ」
「駄目、そのまま自分の手でイくところを見せて」
「……っ」

ぴちゃぴちゃと水音を立て俺の鼓膜を揺らしながらもそれ以上は触れて来ようとしない瑠夏に焦れ、仕方なく手の動きを速める。無駄な抵抗だとわかっていながらも目を瞑り、目の前の男の存在を少しでも意識の外へ追いやろうとする、が、自らの存在を教え込むように瑠夏はまた耳を弱く噛んできた。やわやわと続けられるその刺激に諦めて目を開こうとすれば瞼は自分より高い熱に覆われ、更に深い闇が視界を閉ざす。

「瑠夏っ、何を……!」
「ん?この方が気持ち良いのかなと思って、手伝ってあげるよ」
「よせ、って……んっ」
「ほら、反応が良くなった……可愛いよJJ」

耳に触れる感覚が、音が、その鋭さを増していき、それは官能的な刺激となり内の熱を高めていった。止めようとした手は無意識に速度を速め、昇りつめようとする。
瑠夏の言うように快楽は強くなっていた、それでも、もう少しが足りない。求める存在が俺に触れているのに与えられないのは、想像以上の苦痛だ。

「っ……瑠夏、触って、くれ……」
「……イけないのかい?」
「ん……っ、アンタ、が、変に触るから、だ……!」
「期待して身体が我慢しちゃうのかな……ふふ、焦れてるキミもいいね」

瑠夏は手を離すと俺の瞳を熱っぽく見つめ、唇同士を合わせてくる。俺は腕を瑠夏の首へ絡めると唇を開き、自分から舌を差し出した。すぐに絡みついてきた熱い舌が俺の意識を溶かしていく、唇を強く押し付けるように自らへ引き寄せ、唾液が零れるのも気にせずに貪る。キスだけでもこんなに気持ち良いのに、どうして瑠夏はちゃんと触れてくれないんだ。
ぼんやりと頭が揺らいでいく、酸素が足りないのだろう。くたりとその広い胸に身体を預けると、瑠夏の手が俺の頭を優しく撫でてきた。

「JJ、キミはもっと気持ち良くなる方法を知ってるだろう?」
「ん……っ?」
「ほら、ここ……」
「あっ……」

瑠夏の手が漏れた先走りが垂れてすっかり濡れてしまっている後孔へ触れた、ぞくんと、腰が期待に揺れてしまう。瑠夏の笑い声が上から降ってくるが、羞恥より本能が勝り胸へ頬を擦りつけた。

「瑠、夏……ぁ」
「ふふ、欲しくて仕方ない?ここを埋めて欲しいんだろう?」
「う、ぁ……も、早く……っ」

指の先が後孔の周りをゆるゆるとなぞり、求めるように腰を揺らしながら瑠夏を見上げれば、額の髪を掬われた後柔らかい感触が降ってくる。俺に余裕が無い事なんてこの男はとっくにわかっているはずなのに、どうしてこうも焦らしてくるのだろうか。いっそ愛想をつかせばいいのに、細胞のひとつひとつまでが瑠夏を求めてしまう。触れているとどうしようもなく安心して、離れていれば余計強くその存在を意識してしまうのだから手に負えない。
こうして乱されてしまえば、恥も外聞もなく瑠夏を欲しがる事を止められなくなる。

「自分でするときは、ここ弄らないのかい?」
「する、訳ない、だろ……っ」
「本当に?こうして撫でてるだけでもこんなにひくつかせてるのに……」
「ふ、っく……瑠夏、頼む、から……」
「なら、本当の事を言って?いつもキミがどんな風に自分を慰めているのか知りたいんだ」

そう言って俺の肩に手をかけ、優しくベッドへと押し倒す瑠夏。俺が首の後ろへと回していた腕を掴み、今度はそこへキスを落とすと「ね?」とウィンクを見せてきた。どうやら本気で俺が全てを見せるまで自分から手を出すつもりはないらしい、もう自棄だと瑠夏が離した手でまた自分の昂ぶりを擦りながら、逆の手を後孔へと伸ばす。そうして先走りを指に絡ませ中へ挿し込むと、求めていた感覚にそれを締め付けてしまった。

「っ、ん……」

そのまま抜き挿しを始めると自分の指で内臓に触れているという違和感は消え始め、ぐるりと広げるように動かせば徐々に疼きが酷くなる。それ程深く埋めず瑠夏に教え込まれた場所を指の腹で擦ると、自分のものから先走りがとろとろと絶え間なく漏れていった。

「あっ、あ……っ」
「あぁ……いいよJJ、たまらない……」

俺の痴態を見て我慢が出来なくなったのか、それでもやはり俺に最後までさせるつもりらしくすっかり昂ぶった己のものを取り出すとそれを自ら擦り始める。俺はそれを見ただけで身体の奥が甘く疼く感覚にごくりと唾を飲み、唇から熱い吐息を零した。

「る、か……っ、瑠夏……挿れて……くれっ」
「ん……っ、駄ぁ目……ね、欲しいなら早くイくところを見せて?」

段々と粘つく水音が聞こえ始め、瑠夏のものは更に張り詰めていく。唾を飲み込んでも乾いて仕方ない喉で荒い呼吸を繰り返しながら、昂ぶりを包んでいる手の動きを速めた。

「っ……早、く……!」

後孔へ埋める指の本数を増やしながら、必死に自分を追い立てるよう快楽を膨らませていく。卑猥な音が二重に三重に響く中、ぎゅうと目を瞑ってようやく絶頂へと向かう瞬間、甘い蘭の香りに包まれた。

「な、あ……っ!」
「びくびくしてる……可愛いな」

強く掴まれた両手を無理矢理シーツに縫い付けられる。吐き出そうとする直前で放り出された俺のものを瑠夏はしげしげと眺めながら、舌舐めずりでもするかのように自分の唇を舌でなぞり湿らせた。その動きを目で追うだけで、身体は官能を高め震えてしまう。

「アンタ、一体何、を……」
「もう少し、キミの耐えてる姿が見たくてね」
「嫌、だ……!離せっ」
「こーら、暴れないの。もっと虐めたくなっちゃうだろ?」
「瑠夏っ、も、イかせて……ん、ぅ……っ」

瑠夏に繋ぎ止められている手をきつく握り返しながら必死に身を捩る、それを呑気に眺めている男は濡らした唇で俺のそれを塞ぐと、しつこいくらいに何度も角度を変えながら口付けを繰り返した。
俺が酸欠で息を上げるのを見て満足したのか、最後に俺の唇を舐めると「仕方ないなぁ」と両手を放してくれる。ぞくぞくと身体を支配する熱に浮かされるように手をまた昂ぶりへ触れさせ、強く擦り上げた。

「あぁっ、あ……っ!」

びくんと身体が跳ね白濁が勢いよく飛んでいく、長い射精感の最中、腰が持ち上げられ腹の奥が強く圧迫される。わけのわからないままに中を擦り上げられ、ようやく放たれたはずの快楽がまた増していった。

「な……っあ、あぁ、瑠夏っ、まだ、イってる、から、止め……っ」
「挿れてって言ったり、止めてって言ったり……っ、我儘だなぁ、キミは」
「そこ、止めっ……ひ、ぁ!」
「ようやくイけたのに、ここ、まだ萎えてないね」

俺の脚を抱え細かく揺さぶりながら根元までを埋め込んだ瑠夏は、これ以上ない程楽しそうに笑う。撒き散らした精液を掌で撫でながら位置を下にずらすと、俺のものを腹につけるようにして捏ね回してきた。
痛みに近いような快楽に腰が逃げ中のものが抜けていくが、瑠夏は気にすることなく手を動かす。「さっきは可愛がってあげられなかったから」と唇が胸の突起に触れ、リップ音を立てながら口付けを落とした後、舌で嬲り始めた。弱く甘い快感が腰へと落ちてくることすら耐え難く、絶頂がいつ終わったのか、その感覚が曖昧で涙がボロボロと流れて止まらない。

「触る、な……瑠夏、頼むから……あっ、や……!」
「挿れるな、触るなって、全部さっきと逆だ」
「んっ、抜け、る……っあ……」

瑠夏のものが中から抜けると、散々嫌だと不満を言ったくせに物足りなさで無意識にきゅうとそこを収縮させてしまう。胸を大きく上下させながら荒い息を落ち着かせていると、鼓膜が瑠夏の小さく詰めた声を捉えた。

「っ……ん……」
「……瑠夏……?」

身体を起こすと瑠夏が先程のように自分のものを扱いている。幾分冷静になったせいで、いけないものを見ているような気がして目を逸らした。濡れた音に心臓の鼓動が強くなり、ゆっくりと視線を戻せば少し苦しそうに眉を寄せながら、頬を赤く染め低く声を漏らす瑠夏の姿が目に入ってしまう。
俺が見ている事に気付くと、口角を上げ妖しく笑った。

「はぁ……っ、ん、どうしたんだいJJ、そんな物欲しそうな顔をして」
「っ……」
「やっぱり、欲しくなった?」
「……当り前だろう」

そもそも、俺が嫌がるタイミングを見計らって触れてきたのは瑠夏だ。そうでなければ俺も……素直に求める事が出来たというのに。「じゃあ、おいで」と俺を呼ぶ瑠夏に従い傍に寄ると、少し濡れた手が腰に触れる。ぬるりと指が滑り後孔に入り込むと、中を掻き混ぜるように動き、俺はその感覚にすぐ膝が崩れてしまった。瑠夏の指は、自分のものと比べ物にならないくらいに気持ちが良い。

「あっ……ん、あぁ……っ!」
「へぇ……さっきよりずっと良い反応だ、ボクの手はそんなに気持ち良いのかい?」
「い、い……もっと、触ってくれ……んっ」
「触るだけ?指で充分なのかな」
「瑠夏っ……頼むから、もう……」

焦らさないでくれ、と瑠夏の耳元に囁く。指が抜けていった後孔を瑠夏のものへ何度も擦りつける、早くこれが欲しい、中を埋めて無茶苦茶に突いて欲しい、瑠夏を見ればその瞳は欲に濡れ余計に我慢が利かなくなった。

「瑠夏、挿れて……くれ、瑠夏……っ」
「あぁ、もうボクも焦らすのは無理だよ、JJ」
「――っあぁ!ふ、くっ!」

腰を掴まれ、一気に中を苦しいくらいに埋められる。肌が粟立ち背筋が痺れる、その感覚が落ち着くより早く瑠夏は激しく下から突き上げてきた。言っていた通り、瑠夏も限界だったらしい。
粘膜が擦れ合う度に達しているような、気持ち良すぎて身体の全てが制御出来ない。声を抑える事も瑠夏にしがみつく手の力を緩める事も出来ず、ただ瑠夏の求めを受け入れ、自分から更に求め続けた。








「あっ……は……ぁ」

何度目かの熱を腹の奥に受けながら、尚も動こうとする瑠夏の身体を押し返す。心から不思議そうな顔をしている男のものを抜こうと身体をずらそうとするが、瑠夏にがっちりと腰を押さえられ動く事が出来ない。

「こーら、何で逃げようとするの?」
「違、う……も、腹が苦しい、んだ……っ、一度、抜いてくれ」

いつも、瑠夏は中に出すのが好きなのか何度も何度も奥へ注いでくる。今日は特にしつこく、抜かないままにもう何回も出されたため動く度に溢れ出す感覚は気持ちが悪い。……瑠夏にとっては動きやすくていいのかもしれないが。

「でもJJ、こうして」
「あっ……!や、あ、あっ」
「ほら、滑りがいいから……っ、余計感じるだろう?」
「馬、鹿……っ、あっ、く、るし……!」

ぬちゃぬちゃ、ぐちゅぐちゅ、粘つく音が羞恥心をこれでもかというくらいに刺激してくる。これも含め瑠夏はこの状況を楽しんでいるのだろう、悔しいが言われた通りぬるついた感覚は妙な具合に気持ち良く、苦しいと言いながらも身体は瑠夏のいいように高められてしまっていた。
瑠夏の出した白濁が漏れだし、反射でそれを防ごうと中のものを締め付けてしまう。小さく吐息を漏らした瑠夏は、肌同士がぶつかる程に深く奥を突いてきた。

「ひっ、う、瑠夏……っ」

さまよわせた手を瑠夏が優しくシーツへと縫い止める。しがみつこうと、明確に思ったわけでもなかったがついその手を振りほどこうと暴れてみる、しかしすっかり力の抜けてしまった身体ではその抵抗はまったく意味をなさない。

「や、ぁ……もう、止め……」
「駄ぁ目……んっ、次は、一緒にイこうか」
「待、ああっ……!あ、い、く……っ!」
「っ……く……!」

昂ぶりに手を添えられ、緩く擦られただけでびくんと身体が跳ね、僅かな液体が自分の腹を汚す。すぐ瑠夏も俺の中へ注ぎ、その熱さにそこはまるで全てを吐き出させようとするかのように収縮した。瑠夏はしつこいくらいに俺へ口付け、最後に恥ずかしいくらいのリップ音を立てて唇を離すと、楽しげに笑みを作る。

「は……っ……なぁJJ、キミ、本当に感じやすくなったよね」
「何、言って……」
「だって今、中に出されただけで感じたろう?」
「ち、違う!今のは……っあ」

今吐き出したものを掻き混ぜるように瑠夏が動く、だからどうしてこの男はいつまで経っても萎えないんだと、瑠夏のものがはいったままに体勢を変えられ、後ろから深く貫かれながら思った。
すっかりぐしゃぐしゃになったシーツにしがみつきながら激しい揺さぶりに耐えていると、ふと瑠夏が背に圧し掛かり俺の耳元へ唇を寄せてくる。吐息にすらぞくりと反応を返す自分に嫌気がさすが、瑠夏は気にせずそこへ軽くキスを落とした。

「JJ、もう何回キミの中に出したかわかるかい?」
「は……?そんな、の、数えてるわけ、ないだろ……っ」
「ははっ、そうだね。でももっと、ここをボクので一杯にしたら」

瑠夏の手が後孔に添えられ、縁をなぞるようにぐるりと指が動く。内腿が弱く震え、俺はまた中のものを締め付けてしまった。まるでまだ中に出してくれと、そう求めるように。

「あぁっ、あ……っ、瑠夏」
「可愛いなぁ、JJ……本当に全部、ボクのものにしたいな……ここに、証を残せたらいいのに」
「は、ぁっ、瑠夏、も……っ」

瑠夏の手がするりと動き、俺の腹を慈しむように撫でる。何度も、何度も、優しい手つきで。触れ方も声も穏やかなのに、今の瑠夏はどこか恐ろしい。だから早く、まだ続けても構わないからせめて抱き合いたかった。この体勢では、瑠夏の表情も見えない。

「孕めばいいのにね……そうしたら、キミは本当にボクだけのものだ」
「んっ……」

うなじにやわらかい髪の感触、直接触れる吐息と肌の温度に、瑠夏がそこに頬を擦り寄せているのだとわかった。くすぐったくて身を捩れば、止めていた動きが再開される。そのまままた激しく穿たれ奥に熱を注がれた、本当に、もう何度目だっただろうか。

「あっ、瑠、夏……」
「もう、無理?」
「っ……ち、がう……この、体勢は……嫌だ」
「あぁ……ふふ、そうだね、これじゃあキミと抱き合えない」
「っ……んっ」

ぐるんと視界が反転する、繋がったまま俺を仰向けにベッドへ寝かせた瑠夏は、すぐ唇を塞いできた。これだけしておいてまだ物足りないと訴えてくるような口付けだ、この勢いのまま舌でも噛まれるのではないかという程に。

「もっと……JJ、全然足りないよ……っ」
「あっ、あぁっ……!瑠夏、んぅっ」
「誰にも渡さない……キミはボクだけを愛して、ボクだけに愛されるんだ……わかっているな、JJ」
「くっ、あ……っ、わか、って……ああぁっ!」

瑠夏の悪夢とはそれだったのだろうか、夢に見る程に、それを恐れていたのだろうか。瑠夏が、俺を失う事をそれほどまでに恐れたというのだろうか。
腹に強い快楽が走る、両足が跳ねもう何度目かわからない絶頂に全身が強張った。次いで弛緩した身体を、尚容赦なく瑠夏が揺さぶる。俺はただ瑠夏の大きな背にしがみつき、苦しみも快楽も混ざり合ったその感覚をひたすらに受け入れた。

「瑠夏、ぁ……愛、し……っああ!」
「あぁ……ボクも愛しているよ、JJ……愛しすぎて、どうにかなりそうだ……」

時に感じる瑠夏の狂気、しかしそれは全て俺への想い故のものだとわかりやすくこの男は知らせてくれる。ならば俺はそれごと愛し、求めよう。望むように証を残す事は出来ないが、それの必要がない程に深く、強く。
命ある熱を腹の奥で殺しながら、俺は噛み付くように瑠夏へ口付けた。






おわり